精神性発汗の場合には心療内科医に相談することも必要

精神性発汗の場合には心療内科医に相談することも必要

汗に関するす慣用表現に「手に汗を握る」というのがありますが、これは物事の成り行きを緊張や興奮しながら見守る様子を表す言葉です。

 

確かに白熱した試合などを見ていると手のひらに汗をかく事がありますね。それは緊張や興奮することで交感神経が刺激され、発汗が促される事が原因ですので、個人差があるにせよ誰にでもあり得ることです。ところが、ほんの少しの緊張でも手のひらに多量の汗をかき、日常生活に支障を来たすような状態が続くようであれば、これは多汗症という病気の疑いがあります。

 

多汗症の原因には、緊張した時に必要以上に汗をかいてしまう精神性発汗だけでなく、更年期障害や甲状腺機能亢進症などの病的なものがありますが、手のひらに汗をかいても体全体にかくわけでは無い場合は精神性発汗が主原因と考えられます。多量の手汗は、楽器演奏に影響が出たり、握手時に相手に不快感を与えてしまいますので、それらへの不安感で更に緊張するといった悪循環に至ることがあります。従って、精神性発汗の場合には心療内科医に相談することも必要になります。

 

また、同じ汗でも脇の下にかく汗の場合には、臭いを発するワキガの原因となる場合があります。このワキガは欧米人に多く、日本人には比較的少ないのですが、その臭いの発生源は汗そのものではありません。臭うのは、皮膚に存在している細菌が汗を栄養源として繁殖する際に出す老廃物です。人間の体には全身に汗を分泌するエクリン腺という汗腺と、脇の下・乳首・陰部などに汗を出すアポクリン腺とがあります。

 

このアポクリン腺から分泌される汗には糖質や脂質、それにタンパク質やアンモニアなどの成分があり、それらを栄養素とする細菌が出す老廃物の臭いがワキガなのです。ワキガは汗そのものの臭いではないとは言え、アポクリン腺から分泌される汗の量には個人差が大きいので、汗の量が多い人は細菌の繁殖も多いことから、ワキガの個人差も大きくなるのです。従って、多汗気味の人はこまめに汗を拭きとり、制汗剤の使用などの対策が必要です。